教員紹介
小松 大祐 (こまつ だいすけ) 准教授・博士(理学) |
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専門分野 | 安定同位体地球科学、生物地球化学 |
研究テーマ・研究課題 | 安定同位体指標を用いた大気―海洋物質循環の解明 |
研究内容 | 研究の手段に力点を置き、様々な微量気体成分や栄養塩について新しい化学トレーサーの探索、分析手法の新規開発や従来法の改良を行い、 それらを地球や海洋の環境試料に応用することによって、これまで見えなかった地球や海洋で起こる様々な物質の循環像を把握することを目指しています。 特に、海洋に溶けている微量気体成分や栄養塩の消長は生物の活動と密接に関わっており、これらの生物に関わる化合物は炭素・水素・酸素・窒素といった軽元素で構成されているため、 軽元素の安定同位体指標に着目し、温室効果気体や栄養塩の生物地球化学的な循環の解明を目指しています。 |
主な担当授業科目 | 生物化学海洋学実験、地球環境科学、海洋地球科学入門ゼミナール、 分析化学実験、海洋地球科学特論 |
所属学会 | 日本地球化学会、日本海洋学会、日本大気化学会 |
主な論文・著書 | ・Komatsu et al.(2008) Determination of the 15N/14N,17O/16O,and 18O/16O ratios of nitrous oxide by using continuous-flow isotope ratio MS., RCM, 22, 1587-1596 ・Komatus et al.(2011) Stable hydrogen isotopic analysis of nanomolar molecular hydrogen by automatic multi-step gas chromatographic separation. RCM, 25, 3351-3359 |
研究室について | 研究室では新しい分析方法の開発や新しい化学トレーサーの探索を行い、地球や海洋の未踏領域の開拓に取り組んでいます。 卒業研究において分析方法を開発するまでの道のりは予想のできない出来事ばかりで、すぐにうまくいくこともあれば、多くの試行錯誤、失敗を繰り返すことも少なくありません。 ただ、たとえ失敗を繰り返したとしても、しっかりした実験に基づいた論理的な失敗は「うまくいかないことの発見」であり、未来の研究に繋がる成果と言えます。 何より、開発の成否よりも未知なるものに取り組む姿勢は、どんな形であれ必ず未来の自分に繋がるものだと思います。 研究室の主催者として研究室が学生にとって様々な転機の場となるように演出していきたいと考えています。 |
主な卒論のテーマ | 「駿河湾における海底湧水由来のメタンプルームの探索」、「酸素同位体異常を用いた亜酸化窒素発生過程の解明」、 「地下水経由で沿岸海洋に運搬される大気由来硝酸の定量」、「北太平洋亜熱帯域における窒素固定速度の定量」、 「北太平洋亜熱帯海域における大気由来硝酸の割合定量」、「水素分子の水素同位体定量による火山噴気温度推定」 |
受験生へのメッセージ | 大学の日々の実験や授業を通して、分析手法の腕を磨くとともに、自然の振る舞いの僅かな差を捉えられる感覚を研ぎ澄まし、 持てる力を最大限発揮して自然科学の未踏領域の開拓に取り組もう。 |
コメント | 努力はいつか必ず報われる |
研究室ホームページURL | http://ddkomatsu.jimdo.com/ |