甲板部 | 機関部 | 事務部 |
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船長とともに船の運航を司っているのが甲 板部です。出航前の綿密な打ち合わせに基づ き海図に航路を記すことに始まり、航海中は 3交代で常に操舵室に詰め、24時間運航を 管理します。また、荷物の積み下ろしの準備・ 作業や、海洋調査のための機材を準備し、調 査が安全に行われるよう操作も行います。さ らに、海水や潮風による機器の腐食に対して の保守・点検、デッキ清掃および船内の整理 整頓など、甲板部の仕事は多岐にわたってい ます。 |
船を動かすためのあらゆる機関を管理する 機関部は、主機関や発電機、操舵のための機 械はもちろん、食料を保管するための冷凍機 の保守も行います。船内エアコンの適温、調 整の管理など、すべての機関の情報が集約さ れるコントロールルームでは、機関部員が3 交替24時間体制で監視しており、万が一の異 常に対しては速やかな処置が施されます。ま た、望星丸では機械の故障に備え、法定部品 以上の部品を積む以外に、万全を期すために 簡単な部品程度ならいつでもつくれるような 船内工作室も整っています。 |
事務部の仕事は、出入港時に必要となる書 類作成から食料関係や船の経理・庶務、さら には乗船客への対応までを行う幅広いもので す。中でも乗船客に対し航海中の諸注意を行 うことは重要な仕事のひとつ。安全な運航を 心掛ける望星丸であっても、万一に備えての 対処は必要です。そのためライフジャケット 装着の指導には特に力が入ります。また、船 内での相談や苦情についても、事務長が窓口 となり24時間対応します。 |
無線設備 | 調査員・乗船指導員 | 司厨部 |
外洋を航海中の船にとって、陸とのコミュ ニケーションはすべて無線によって行われま す。担当者は操舵室の後方に設けられた無線 室から、定時(正午)に現在地および気象状況 を東海大学の船舶運行課に連絡し、他の船舶 にとっても重要となる情報を提供します。 また、船同士の情報交換はもちろん、陸での 出来事は "共同通信ニュース" を船内に掲示 します。 |
海洋調査船として、また海洋実習船として 大きな役割を担っている望星丸では、海洋に 関する豊富な知識を持つ調査員、乗船教員が 同行。研究者への協力や、実習生への指導を 行っています。海洋調査の場合、研究者が思 い通りの調査を行うには船側のコミュニケー ションが大変重要で、そのためのパイプ役を 果たしています。また、海洋実習に臨む学生 に対しては、実習が円滑かつ安全に進められ るよう、厳しい指導を行っています。 |
乗船客および乗組員の食事をはじめ、ベッ ドメーキングを行うなど、航海中の「食」 「住」に関するサービスを提供するのが司厨 部の仕事です。常に足元が揺れている船の中 で、1日に3回の食事を丹精込めて作り上げ、 サロンや士官食堂への配膳を行います。また、 食糧の管理は司厨部が責任を持って行い、航 海日数や乗組員数に合わせた食材を冷凍庫に 保管。長期の航海となる場合、寄港地での調 達も行います。 |